集合住宅

蛇の道はheavyだぜ

初めてクラブに行ってみた話 前座

12月31日は須磨水族館で行われている、『須磨アクアイルミナージュ』を鈴木と一緒に見に行こうと計画していた。
しかし、12月31日の数日前に1000人分の前売り券が売り切れていることを知り、驚愕した。須磨などというそんな辺境の地に千人も来るのか。そんなにこのイベントには人気があるのか。これでは当日券が手に入れられるかわからないし、入手出来たとしても物凄く混雑しているだろう。須磨水族館を舐めていた。
須磨水族館のマッピングは3月1日まで行われているので、今回は見合わせることにした。そして代替案として『クラブに行ったことがないから一緒に行ってみよう』ということになったのだ。
大晦日には『終電』という概念がない。終夜運転が行われているので、いつでも帰れる。初心者がクラブに行くに当たってもっとも最適な『クラブ日和』と言える。
クラブというところは何を楽しむ場所なのか、どんな人種がいるのか、多少の興味を持った。ブログに書くネタになりそうだなという思いもあった。

12月31日

いつもよりも早い時間にバイトを終わらせ、鈴木と待ち合わせをする。そこでクラブに出入りしているイケイケのギャルが着てそうな服を探して買った。それと100均でつけまつげも購入。クラブは薄暗い場所なので、映える色の服の方がいいかと思い、ターコイズブルーのニットの服を買った。それに、元々持っていたショートパンツとタイツを履く。
鈴木は胸元の空いたシャツに黒皮にキラキラのついたショートパンツを履いている。脚は寒いけど頑張って生足。

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↑精一杯のギャル


化粧は鈴木にやってもらう。
以前、アンジェリーナ・ジョリー扮するマレフィセントばりの目の塗装を施してもらったのだが、その写真を人に見せたときに思いの外評判がよかった。これに気分をよくしたおだてに弱く浅はかな私は、コスプレ感覚でならギャルになってみるのも悪くないかなと思った。
私のイメージするステレオタイプなギャルのメイクをしてもらう。目にはいつもよりもはっきりとしたアイラインを引き、目尻を跳ねあげたキャットラインにしてもらう。目にもつけまつげをつける。眉は太眉に。(昨今のギャルはよく太眉にしているのだと鈴木が言ってた)唇はいつもよりも口紅を入念に塗って今流行りの赤リップに。チークもいつもより濃く。

鏡で自分を見て思った。わあ、私ギャルだ。ていうかーまぢでー超ギャルなんですけどー。ウケるー。

元々私は老け顔で実年齢よりも老けて見られるのだが、この化粧をしてより老けて見えるような気がした。
『もうすぐアラサーだし年齢に合わせた服やメイクをしなければいけないなと思いながらも、若い頃の自分を捨てきれずに、今も二十代前半の時と同じメイクをしている過渡期の26歳』って感じがする。
『ねえいくつ?』って聞かれたときに、『20歳』って素直に実年齢を答えても『こいつサバ読んでるぞ。胡散臭い。』って思われそう。
いっそ『28歳』って答えたら『えっお姉さん28歳なの?全然そう見えないねー若いねー』って言ってもらえるのだろうか。老け顔の宿命かなこれも。

(続く)